天気図の記号の意味を考えてみよう【理科】

【2015年6月26日更新】

 

梅雨に入って久しいですが、長崎では例年より多く雨が降っているみたいです。まだまだ長雨が続きそうなので皆さま災害などにお気を付けくださいね。

 

今回は、天気図の記号の意味を考えてみたいと思います。

 

天気図の記号の意味を考えてみよう

 

学校の理科で、天気図のなかの「晴れ」「くもり」「雨」や、「低気圧」「高気圧」、「温暖前線」「寒冷前線」などの色々な記号を学びます。

 

私が中学生だった頃には、気象予報士がこれらの気圧配置を過去の気圧配置と見比べてみて、過去の結果を踏まえて降水確率などの天気予報をつくるのだと学びました。ただ当時は、なぜ「低気圧」などの現象が起きるのか、踏み込んで考えたことはありませんでした。
天気に関する現象は、さまざまな要因が絡み合っているでしょうから、一概にはその現象の理屈を説明できないとは思うのですが、できるだけシンプルに説明をしてみたいと思います。

 

まず、「低気圧」「高気圧」がどうやってできるのかを考えてみます。

「気圧」とはその名のとおり、一定の面積にかかる空気の圧力のことです。

 

よくhPa(ヘクトパスカル)で表されているのを見かけますが、これは1uに標準的な気圧(1気圧)がかかっているときを1013hPaとする、つまり標準的な気圧を1013hPaと定めています。
この単位を用いて、気圧が高いか低いかを示すのですが、「高気圧」「低気圧」は周りの気圧と比べて高いか低いかを判定するので、必ずしも高気圧だからといって1013hPaよりも高いとは言えません。

 

では、「高気圧」「低気圧」がどのようにできるのかについてですが、大きく関係しているのが「空気の温度」です。
空気は温めると膨張し、冷やすと圧縮します。例えば、10cm四方の空気を温めれば空気は大きく膨らむため、元の10cm四方の空気は薄くなり圧力が下がります。逆に、10cm四方の空気を冷やすと圧縮するので空気が濃くなり圧力が高まります。

 

天気図のなかに置き換えると、「高気圧」とは周りより気温が低く空気が濃くなった部分、「低気圧」とは周りより気温が高く空気が薄くなった部分と言えます。

 

では、どうして「高気圧」「低気圧」をつくるような気温の差ができあがるのでしょう?

 

大きな原因は、大陸と海で気温が全く異なっていることです。ユーラシア大陸やアメリカ大陸などの広大な大陸は、海と比べて気温の変化が激しいです(逆に海は陸と比べて保温効果があり気温が変化しにくいです)。この気温の変化は太陽光によってもたらされます。

 

つまり、大陸の空気は夏は海より暖かく、冬は海より冷たくなります。この気温の差が「高気圧」「低気圧」を生み出します。日本の夏と冬を思い浮かべてみて欲しいのですが、冬は冷たい空気のあるユーラシア大陸側に高気圧ができ、夏は太平洋に高気圧ができます(その逆側で低気圧が発生しやすくなります)。

 

こうしてできあがった、「高気圧」「低気圧」ですが、天気に与える影響はどうでしょう?「低気圧」の地帯では圧力が他より低いため、圧力差によって風が吹き込み上昇気流が発生し、雲ができ、雨が降ります。逆に「高気圧」の地帯では風が吹き出していくため雲はできにくく晴天が続きます。

 

次に、日本の「梅雨」がなぜできるのかを考えてみます。

梅雨の原因となっているのは、「温暖前線」と「寒冷前線」がぶつかりあっているためです。「温暖前線」と「寒冷前線」は低気圧から伸びてくることが多いですが、その理由は低気圧が風(空気の塊)を呼び込む性質があるからだと思います。

 

なぜ、梅雨の時期(6月前後)に温暖前線と寒冷前線が日本付近でぶつかり合うのか、それは冬の間、日本を包み込んでいた北側の冷たい空気を、日照時間が長くなってだんだん温められたきた南の空気が押し上げてくるからです。

 

暖かい空気の塊と冷たい空気の塊がぶつかり合うと、軽く暖かい空気が重く冷たい空気に乗り上げる動きをします。そのため、上昇気流が発生し、雲をつくり、長い雨を降らせます。暖かい空気と冷たい空気はそれぞれ塊となっていて簡単に混ざりあわないため、1ヶ月ほど続く梅雨をつくりあげているのだと考えられます。

 

最後に、色々な気象現象を引き起こしている「風」の発生の原因をあげてみたいと思います。

大きな原因として、上にあげているように空気の温度差による気圧の違い(高気圧、低気圧)が風を生み出しています。

 

もうひとつ、風をつくる大きな原因として、地球の自転が挙げられます。地球は北を上とみなしたとき、左(西)から右(東)に向かって回っています(そのため、太陽は東から昇ってくるように見えます)。

 

日本(地球の緯度30〜60度付近も同様です)には常時、偏西風が吹いていますが、これは一定して同じ方向に回る地球の自転がこのメカニズムをつくりだしています。

 

日常生活をおくるうえで、人間と切っても切り離せない天気のこと、たまには時間をとって深く掘り下げてみましょう。