国語(現代文)を上手に解く方法とは?

【2016年9月8日更新】

 

近頃、晴天で暑い日が続いたかと思うと急に大雨が降ったりと、私は天候に振り回されてしまっていますが、皆さまどうお過ごしでしょうか?
長崎の天気予報では残暑がまだまだ続きそうですが、身体のコンディションを整えて日々の生活頑張っていきましょう!!

 

今回は、「教科別☆性格シリーズ」、国語(現代文)の性格を見ていこうと思います。

 

国語(現代文)を上手に解く方法とは?

 

国語の性格ってどんな感じでしょう?

 

私たちは、仕事の書類や学校の教科書、たくさんの本やインターネットに至るまで、普段から文章に慣れ親しんでいます。なので、その文章を題材にした国語という教科にどんな特徴があるのか、逆にピンと来ない印象があります。

 

あえて、国語の性格をざっくりとまとめると、

 

《何か大切なことを伝えようとしてくれる思いやりのある奴》

 

だと思います。

 

文章のかたちが、小説であれ、論文であれ、書いた人が読者に、何か大切なメッセージを伝えるために文章を書いています。
国語のテストの中で、本など長い文章の一部分が出題されている場合は、出題者がその一部分のなかで大事な点(要点)を理解して欲しくて、問題づくりをしています。
そのため、国語の問題は要点を掴めるかどうかで得点が大きく変わってきます。

 

例えば、有名な「走れメロス」の一部が次のように出題されていたとします。

 

「走れメロス」の一部分

メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。
メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此(こ)のシラクスの市にやって来た。
メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿(はなむこ)として迎える事になっていた。結婚式も間近かなのである。
メロスは、それゆえ、花嫁の衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。
先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。
今は此のシラクスの市で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いているうちにメロスは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて、まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、市全体が、やけに寂しい。のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈(はず)だが、と質問した。
若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺(ろうや)に逢い、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。メロスは両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。

 

「王様は、人を殺します。」
「なぜ殺すのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの人を殺したのか。」
「はい、はじめは王様の妹婿さまを。それから、御自身のお世嗣(よつぎ)を。それから、妹さまを。それから、妹さまの御子さまを。それから、皇后さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」
「おどろいた。国王は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人殺されました。」

 

 聞いて、メロスは激怒した。「呆(あき)れた王だ。生かして置けぬ。」

 

 メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏(じゅんら)の警吏に捕縛された。調べられて、メロスの懐中からは短剣が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。メロスは、王の前に引き出された。

 

 

 

長い文章をお読みいただきありがとうございますm(_ _)m

 

本題に入りますが、この文章の大切な部分(要点)は何でしょう。

 

この部分では、主にメロスの人となりについて描かれています。要点をまとめるとすると、次のようになるかと思います。

 

要点

メロスは村の牧人であり、政治家のような見識は持っていないため問題を複雑に考えることは得意ではない。
けれども、単純に「悪い」と思うことに対しては勇敢に立ち向かっていく男である。

 

このように、長い文章を頭の中でひとつふたつの文にまとめることができれば、出題される問いに答えやすくなります。
次のような問いがあったとします。

 

問い

下線部 メロスは、単純な男であった。 とはどういう意味か。次の中から、最も適当な説明を1つ選びなさい。

 

@ メロスは、王が人を殺す理由にすぐに理解を示せるほど単純な男である。
A メロスは、贈り物をもらうと中身がなんであれすぐに喜ぶ男である。
B メロスは、悪いと思うことがあれば、すぐに自分なりに解決しようとする男である。
C メロスは、家畜を育てて生計を立てるというシンプルな生活をしている男である。

 

まず、文章の要点を確認してください。

 

次に、このシーンは、メロスが買い物を背負ったまますぐに、邪悪な王に立ち向かっていくところなのだと思い浮かべてみてください。
答えがBになることがお分かりいただけると思います。

 

今回は、国語(現代文)の性格について考えてみましたが、同時に、文章であれば英語でも、古文・漢文でも、大事なことを伝えたいという同じ性質を持っています。

 

ただし、国語の場合は、解答者の間で知識の差があまりなく得点差が生まれにくいため、より、要点を捉えているかというところで差をつける傾向があると思われます。

 

ただ漫然と文章を読んで問いに答えるのではなく、答える前にワンクッションおいて、要点を確認するという解き方をお勧めしています。